公開日:

「SaaS is Dead」は本当か?AIがあればSaaSはいらないということはない

ツイッター フェイスブック はてなブックマーク
「SaaS is Dead」は本当か?AIがあればSaaSはいらないということはない

近年、IT業界や一部の経営層の間で「SaaS is Dead(SaaSは終わった)」という言葉がささやかれるようになりました。「これからは生成AIがあるのだから、高いコストをかけてSaaSを入れる必要はない」という極端な見方です。

日本企業のSaaS導入率は約90%に達し、ビジネスのインフラとして定着しました。しかし、弊社(CWJ)にご相談いただくお客様のお話を伺うと、全体の約40%程度の企業が「SaaSを使いこなせていない」という実態が浮き彫りになってきます。

この記事では、AI活用の落とし穴やSaaSの本当の価値を含めて「SaaS is Dead」は本当なのか」について弊社の考えをご紹介します。

この記事を読むとわかること

  • 「SaaS is Dead」と言われる背景
  • 弊社へのご相談から見えた、約4割の企業が陥る「使いこなせない」具体的な理由
  • AIはSaaSの代りになるのか?SaaSは不要なのか?

AI時代にあえてSaaSを使うメリットは?
具体的にSaaSの活用法を知りたい方はワークショップへ

そもそもSaaSとは?

そもそもSaaS(サース)とは、インターネット経経由で利用できる「クラウド型ソフトウェア」のことです。皆様が毎日業務で使うWebメールやチャット、Web会議システム、オンラインストレージなどもすべてSaaSに該当します。

「うちは関係ない」と思われがちですが、実はほぼ全てのビジネスパーソンが無意識のうちにSaaSを活用しています。

なぜ「AIがあればSaaSはいらない」という声が上がるのか?

コストばかりが積み上がり、明確な投資対効果(ROI)が見えづらい。そうした不満が蓄積する中で、近年「SaaSからAIへ」流れる極端なトレンドが生まれています。

その背景にあるのが、「生成AIによるアプリ開発の民主化」です。現在、AIに指示を出せば、非エンジニアでも自社専用の業務アプリやツールを、簡単に自作できるようになりました。

「毎月高いライセンス費を払って既製品のSaaSを使うくらいなら、AIを使って自社専用のシステムを作ればいい(=だからSaaSはもう終わった)」という声が、経営層などから上がり始めているのです。

「AIでアプリを自作すればSaaSはいらない」は本当か?

確かに、AIを使えば簡単なアプリを作ることはできます。しかし、ビジネスの現場においてシステムを「作る」ことは、ほんの始まりにすぎません。

業務として重要なのは、「システムを安全に稼働させ続け(運用・保守・セキュリティ)、トラブルなく業務を遂行できるか」です。

AIは便利ですが、社内システムをAIに任せられるのかは、プロンプトを設計・運用する社員にかかっています。
本当にSaaSは不要なのでしょうか。

AI活用の落とし穴

トラブルも想定した抜け漏れのないシステムをAIで作るなら、できればシステムの専門家を雇用し、日々システムを管理する必要があります。

一見便利なAIですが、素人の設計では以下のような「落とし穴」があるからです。

  • AIで自作したアプリがサイバー攻撃を受けときに防御できなかった
  • システムがダウンしてデータが消えたときの復旧方法まで設計していなかった
  • AIの嘘(ハルシネーション)を見抜けなかった
  • 専門家の意見を取り入れていれば起らなかったトラブルが起きた
  • AI活用の専門家を雇ったらSaaS導入費用より高くついた

SaaSの本当の価値

SaaSの本当の価値は、目に見えるソフトウェアの機能だけではありません。
その裏側にある「24時間365日の監視体制」「自動で行われるデータバックアップ」「最新のセキュリティアップデート」といった、プロの設計よる強固なインフラストラクチャー(基盤)を含めて提供されている点にあります。

万が一の時の備えを、月額定額費用で契約できることも魅力ですし、外部委託することによって責任の分散ができることもあります。

約4割が陥る「システムを買って満足」する罠

AIよりも効果が出ないと感じてしまう本当の原因は、SaaSという仕組みそのものではありません。日々、ITインフラやセキュリティのご支援をしている弊社の体感として、ご相談いただくお客様の「約4割程度」がSaaSの機能を使いこなせていないと判断しています。

その理由は、「システムを買っただけで満足」し、初期設定のまま放置、時代にあわせた運用の見直しを忘れていることです。

弊社のサービスをご利用されている方の例

例えば、弊社が提供するオンラインストレージ「UltraBox」でも、非常にもったいない使われ方をしているケースが散見されます。

実装されている機能実際に使われている機能
・ 誰がどのフォルダにアクセスできるかの詳細な権限設定
・ 公開期限の一括設定
・ ディスク容量の調整
・ 更新したファイルを保存前のデータに戻す世代管理
・ ファイルコメントやファイルの種類による検索
・ 3か国語に対応したブラウザ表示
・ IP/ドメインアクセス制限
…など多数の機能が実装
・ 脱PPAP対策としての単純なファイル送信ツール
・ オンライン上のデータの置き場所
…などの最小限の機能

このように、せっかく高度な管理機能があっても、導入後に存在を忘れてしまっていることもあります。
もちろん、わからないことがあれば気軽にご相談いただき、適切な運用のご提案やカスタマイズなどが可能です。

AIはSaaSの代わりにならないのか

結論から申し上げますと、AIはSaaSの代わりにはなりません。
AIはデータをもとに「推論や生成」を行う優れた処理技術です。
しかし、ビジネスの根幹を支える「事実の正確な記録」「ルールの徹底」「24時間365日の安全なインフラ」をシステムとして担保する機能はまだ持っていないからです。

生成AIはアシスタントとして有能な場面もありますが、まだ発展途上の技術です。したがって、現時点では「SaaS is Dead」という極端な見方は現実的ではありません。

今すぐSaaSを解約してAIに乗り換えることではなく、以下の取り組みが有効です。

  • 現在導入しているSaaSの初期設定や機能について再確認する
  • 眠っている機能を使えるようにカスタマイズする
  • AI導入に関しては、専門家と意見交換を行って必要な部分に導入する

SaaSの見直しはCWJへご相談を

日々の業務に追われる中で「自社のSaaSが最適化されているのか判断できない」「もっと有効活用する方法はないか」と、お困りのご担当者様は、ぜひ株式会社サイバーウェイブジャパンへご相談ください。まずは、現状の整理から一緒に始めましょう。

長年にわたり企業のIT環境を支えてきた豊富な経験を持つ弊社では、貴社のお悩みを気軽にご相談いただける無料ワークショップを行っています。
導入のお声がけも歓迎ですが、「まだ何も決まっていない」という状況でご相談いただくことも可能です。すでに、サービスを導入されている方からのご相談もお待ちしております。

この記事のポイント

  • 1.なぜ「SaaS is Dead」と言われるのか?

    「SaaS is Dead(サーズは不要)」と言われる主な背景は、以下の通りです。

    • SaaSのコストばかりが積み上がり、明確な投資対効果(ROI)が見えづらくなっているため
    • 「AIに指示を出せば自社専用のシステムを自作できるのだから、高いライセンス費を払って既製品のSaaSを使う必要はない」という声が上がっているため

    詳しくは「なぜ『AIがあればSaaSはいらない』という声が上がるのか?」をご覧ください。

  • 2.なぜ SaaSを使いこなせない?

    SaaSをいまいち使いこなせず、AIがよく見えてくる主な理由は、以下の通りです。

    • システムを買っただけで満足してしまったから
    • SaaSの一部の機能しか使っていないため

    詳しくは「約4割が陥る『システムを買って満足』する罠」をご覧ください。

  • 3.AIでアプリを自作すればSaaSは解約していい?

    AIで自作したシステムを素人が運用すると、以下のような「落とし穴」があるため、安易な考えでSaaSを解約することは得策ではありません。 主な理由は以下の通りです。

    • サイバー攻撃を受けた際の防御や、システムダウン時のデータ復旧ができない
    • AIの嘘(ハルシネーション)を見抜けず、トラブルが起きる
    • 管理のために専門家を雇うことで、結果的にSaaS導入費用より高くつく

    詳しくは「『AIでアプリを自作すればSaaSはいらない』は本当か?」をご覧ください。

メールセキュリティ対策のためのお役立ち資料のダウンロードはこちらから

資料の内容

  • よくあるメール受信のトラブルとその影響
  • 迷惑メール対策を怠ると起こるリスク
  • 業務効率化につながる具体的な対策(ホワイトリスト、脱PPAPなど)
  • メールセキュリティ強化に役立つサービス紹介
この記事の編集者
CWJ編集部

インターネットデータセンターの運用から、クラウドサービスの提供まで行う株式会社サイバーウェイブジャパン(CWJ)のWeb担当者。
クラウドメールやデータ運用に関する弊社の知識を生かし、皆様のお役に立つ情報を発信しております。

クラウドメールの導入でお困りの方は弊社にご相談ください。
サイバーウェイブジャパンは、全国のお客様に対応しております。

クラウド導入に関するご相談など、お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせはこちらお問い合わせはこちら