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クラウドサービス利用の事故事例は?想定されるトラブルと対策

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クラウドサービス利用の事故事例は?想定されるトラブルと対策

クラウドサービスは、近年急速に普及し、2021年の時点では約7割の企業が導入しています。(総務省調べ) 

しかし、クラウドサービス利用の増加に伴い、インターネット経由の事故やトラブルも増加しているため利用には注意が必要です。 

そこで本記事では、わかりやすく簡単に「クラウドサービス利用による事故事例」をご紹介します。想定されるトラブルと対策にがわかれば、インターネットの事故に対して事前に対策することが可能です。 

クラウドサービス利用で想定される4つの事故事例

クラウドサービスの利用は、ビジネスや個人にとって大きなメリットがありますが、トラブルが起きるというデメリットもあり、使い方を間違えれば事故や事件の元になります。 

クラウドサービスの利用で、想定される事故事例はこちらです。 

  1. データの消失 
  2. 不正ログインの被害 
  3. サイバー攻撃による被害 
  4. サーバの設定やアプリ構築時のミスによるインシデント 

これらの事故事例に対して予防措置を講じずにクラウドサービスを利用してしまうと、ビジネス上の大きなリスクを抱えることとなります。 

それぞれの事例について解説しますので、ご覧ください。 

1.サーバに預けたデータの消失

クラウドサービス利用の事故のひとつに「データの消失」事故があります。 

データ消失の事故事例 

  • 顧客データの消失 
  • 会計データの消失 
  • 電子書類の消失 
  • 出版物の原稿データの消失、など 

データを失う原因は、人為的なものや災害などさまざまですが、大切なデータを失ってしまえば業務に支障がでることは間違いありません。 

「データのバックアップを取らず、クラウド上だけで保管しておく」という考え方は、トラブルや事故の元になりますのでご注意ください。 

2.不正ログインの被害

不正ログインによる事故事例はこちらです。 

  • 個人情報を盗まれる 
  • クレジットカードの不正利用 
  • 顧客情報を盗まれる 
  • 情報を改変されてしまう 

クラウドサービスはインターネットを利用するため、不正ログインによる被害も懸念しなければなりません。 

主に、使用されるパスワードの脆弱性やアクセス権限の不適切な設定、システムの脆弱性やスニッフィングが原因です。 

社内で不正ログインの被害を防ぎたい場合は、コンプライアンス教育やインターネットの利用に関するルール作り、不正ログインの手口の情報共有を行いましょう。 

3.サイバー攻撃による被害

サイバー攻撃による被害も、クラウドサービス利用で想定される事故のひとつです。インターネット上の見知らぬ相手からの被害もあれば、現従業員や元従業員からの被害もあります。 

また、迷惑メール(スパムメール)から始まるサイバー攻撃もありますので、添付付きのメールのやりとりにお気を付けください。マルウェアに感染する可能性があります。 

サイバー攻撃による事故事例(一例) 

  • 取引先や顧客のメールアドレスの流出 
  • マルウェアの感染による迷惑メールの送信 
  • 機密情報の盗難 
  • 元従業員による顧客情報の流出 
  • 現従業員による個人情報の流出 
  • ダウンロードしたファイルからのマルウェア感染 
  • 奪った機密情報に対する身代金を要求 

4.サーバの設定やアプリ構築時のミスによるインシデント

クラウドサービス利用では、人為的なミスによる事故も想定されます。 

インシデントとは「やがて重大な事故や事件に発展する可能性を持つ出来事」のことで、重大な事故に発展する前に対処しなければなりません。 

インシデントにつながる人為的ミスの事例 

  • サーバの設定ミス 
  • アプリ構築時のミス(脆弱性) 

人為的なミスが発生する主な原因は、不十分なテストや設計の不備、開発者のスキル不足、管理上の不備です。セキュリティが脆弱では、不正ログインやマルウェアの被害を防ぐことができません。 

そのため、クラウドサービスを利用する際は、信頼できる企業やサービスを選定することが大切といえます。 

クラウドサービス利用の事故防止策

クラウドサービスを安全に利用するためには、あらかじめ事故防止策を講じることが重要です。 

事故防止の対策を紹介しますので、クラウドサービスを利用される際の参考になさってください。 

データのバックアップを複数取る

クラウドサービスを快適に利用するために、データ消失の主な原因を知り、あらかじめ対策を行うことが大切です。 

データ消失の原因 

  • サーバの故障 
  • ハードウェアの障害 
  • 地震や火災などの自然災害 
  • 不正アクセスやサイバー攻撃 
  • 人為的なミス 
  • 管理上の不備 

自分でデータを保存していても、使用している機器の故障や災害が原因でデータを失ってしまうこともありますが、クラウドサービスを利用した場合でも同様に起こります。 

クラウドサービス側の責任で、データが消失しないようにしっかりサービスを選定することも大切ですが、万が一の時のために、定期的にバックアップを取得、複数バックアップデータを作り、リスクを分散させておくことが大切です。 

また、バックアップデータを取得する際に、暗号化を行い、データの消失や改ざんなどのリスクを最小限に抑えるようにします。 

通信やデータの暗号化を意識する

クラウドサービスを利用する際には、常にインターネット回線を利用します。通信中には盗聴・改ざんといったリスクが伴うので、セキュリティ対策が取られている安全な通信回線(VPN接続)を使用することが大切です。 

また、サーバ証明書がない(URLがhttpsではない)検索エンジンが警告を出すサイトに接続しないようにしましょう。警告が出た場合は、該当のブラウザのタブやブラウザを閉じます。

IDによるデータの利用制限

IDによるデータの利用制限も、クラウド利用の事故防止策として有効です。 

複数人でデータ共有を行う際は、ユーザーIDやグループIDなどを使用し、アクセス権限を割り当てて「アクセス制限」をかけます。 

これにより、特定のユーザーやグループだけが、指定のデータにアクセスできるようになり、データの改ざんや情報漏洩を防げます。 

多要素認証の導入

パスワードだけではなく、ワンタイムパスワードの利用や電話番号認証などで、アカウントに二重にロックをかけることを多要素認証といいます。 

多要素認証は、不正ログインに関する事故防止策として有効です。もし、片方のパスワードが漏洩してしまっても、もう1つパスワードが必要となるため簡単にはログインできません。 

クラウドサービスプロバイダーによって、多要素認証が提供されている場合がありますので、サービス導入の際に確認しましょう。 

多要素認証の種類(一例 

  • ワンタイムパスワード(トークン) 
  • 指紋認証 
  • 顔認証 
  • SMS認証 
  • 電話番号認証 

クラウドベンダーが行っているセキュリティ対策

実際に、クラウドベンダーが行っているセキュリティ対策はこちらです。 

  • ファイアウォールや侵入防止システムで不正アクセスを防ぐ 
  • 通信ログを監視・分析 
  • データセンターは24時間365日稼働監視を実施 
  • 自動フェイルオーバー(HA)機能を装備し機器故障に対応 
  • 1日数回のデータバックアップ 
  • 通信の暗号化でデータのやり取りを保護 

このように、クラウドベンダーは、もしもの時の事故や災害に備えています。また、最新のサイバー攻撃やアプリケーションの脆弱性について、ベンダー側の情報収集力や対応力にも注目したいところです。 

クラウドサービスは無料のサービスもありますが、重要なデータを扱う場合は、有料のクラウドサービスのご利用をおすすめします。 

事故を防ぐためのクラウドサービス選定のポイント

クラウドサービスの利用者は、サービス提供側に大切なデータを預けることになります。 

インターネット上にはさまざまなクラウドサービスがありますが、事故を防ぐために安全なサービスを選んで使いましょう。 

クラウドサービス選びのポイント 

  • 災害に備え、物理的に安全なデータセンターを持っているか 
  • データのバックアップ回数 
  • 機器の故障への対応速度 
  • OSやソフトウェア、アプリケーションの脆弱性への対処 
  • 不正アクセス防止のための態勢 
  • アクセスログの取得や管理 
  • 暗号化された通信状況 

サイバー攻撃は、常に新しい手法が試されており、時代に合わせた対策が重要になります。事故が起きないように、脆弱性への対処やアクセスログの取得、管理をしっかり行っている実績のあるサービスがおすすめです。 

クラウドサービス利用の事故は防げる

これまでご紹介したように、約7割の企業が何らかのクラウドサービスの導入を行っていますが、データの消失や不正ログインの被害などの事故がないとはいえません。 

しかし、クラウドサービスにおける事故は、セキュリティ意識を高めることで回避することは可能です。 

クラウドサービス利用時の事故を防ぐために 

  • データの紛失に備えたバックアップ 
  • 安全な回線の利用に関するセキュリティ意識 
  • IDによるデータ利用の制限 
  • 多要素認証の導入 

などが求められます。 

また、OSやアプリケーションは常に最新のものを利用しましょう。 

クラウドサービスを契約して利用する際は、セキュリティはもちろん、データセンターの立地や物理的な強さも吟味することも大切です。 

クラウドサービスの種類やサービス例を知りたい方は、次の記事もご覧ください。

クラウドサービスならサイバーウェイブジャパン

クラウドメールやホスティングサービスをお探しでしたら、サイバーウェイブジャパンがご談を承ります。弊社は2001年から20年を超えるデータセンター運用の実績があり、多くのお客様のデータをお預かりしています。 

サイバーウェイブジャパンのおすすめのクラウドサービス 
 

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詳しいサービス内容や導入にかかる費用はお問い合わせください。 

【公式】サービス | 株式会社サイバーウェイブジャパン(CWJ)

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この記事のポイント

  • 1:クラウドサービスの事故事例は?

    クラウドサービス利用で想定される、主な事故事例はこちらです。

    • データの消失
    • 不正ログイン
    • サイバー攻撃によるデータ漏洩などの被害
    • サーバの設定やアプリ構築時のミスによるインシデント

    クラウドサービスはインターネットを利用したサービスであるため、データの消失や不正ログインに気をつけなくてはなりません。

    詳しくは「クラウドサービス利用で想定される事故事例4つ」をご覧ください。

  • 2:クラウドサービス利用における事故防止策は?

    クラウドサービスを安全に利用するための、事故防止対策はこちらです。

    • データのバックアップを複数取る
    • 通信やデータの暗号化
    • IDによるデータの利用制限
    • 多要素認証の導入

    データの消失やサイバー攻撃に備えるために、工夫できることはあります。

    詳しくは「クラウドサービス利用の事故防止策」をご覧ください。

安全にクラウドサービスを利用されたい方のために、サイバーウェイブジャパンのクラウドサービスをおすすめしています。 

クラウドメールやホスティングサービスなど、さまざまなクラウドサービスをご用意しておりますので、導入を希望される方はご相談ください。 

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この記事の編集者
CWJ編集部

インターネットデータセンターの運用から、クラウドサービスの提供まで行う株式会社サイバーウェイブジャパン(CWJ)のWeb担当者。
クラウドメールやデータ運用に関する弊社の知識を生かし、皆様のお役に立つ情報を発信しております。

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