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ランサムウェア感染を防止する方法とリカバリー方法

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ランサムウェア感染を防止する方法とリカバリー方法

迷惑メールやフィッシングサイトなどから感染する「ランサムウェア」は、特定の業界だけでなく、あらゆる企業や団体が標的になっています。業務システムが停止し、業務に大きな影響が出る事例も後を絶ちません。

企業の規模に関係なく、「自社でも起こり得る問題」として、ランサムウェア対策を備える必要があります。

ここでは、企業向けのランサムウェア感染防止策と、万が一感染した場合のリカバリー方法をわかりやすく解説します。

ランサムウェアとは

パソコン内のデータを暗号化し、復旧のために身代金(ランサム)を要求する不正プログラムです。感染経路は多様化しており、業務メールやWebサイト、USBデバイスなど、日常の業務と紙一重の場面から侵入してきます。

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資料の内容

  • よくあるメール受信のトラブルとその影響
  • 迷惑メール対策を怠ると起こるリスク
  • 業務効率化につながる具体的な対策(ホワイトリスト、脱PPAPなど)
  • メールセキュリティ強化に役立つサービス紹介

ランサムウェア感染経路と企業向け防止策

ランサムウェアは「マルウェア(悪意あるソフトウェア)」の一種で、感染すると重要なファイルを暗号化されてしまい、“パスワードの解除と引き換えに金銭を要求する”ことが特徴です。

ランサムウェアは、一見普通に見えるメールやWebサイト、添付ファイルを通じて侵入することが多く、社員一人ひとりの行動が感染を防ぐカギとなります。

この記事では、ランサムウェア感染を防ぐための防止策を掲載していますので、参考になさってください。

メールからの感染防止策

ランサムウェアの感染経路として最も多い手段として挙げられるのが「メール」と「Webサイトの閲覧」です(※参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「情報セキュリティ10大脅威 2025」)。
請求書や見積書を装った添付ファイルや、本文中の不正リンクを通じてマルウェアに感染させます。

企業向けの対策として、以下の対策をおすすめします。

  • メール内容の自動スキャンで不審ファイルを検出
  • URLクリック時の安全確認(無害化)
  • 社員への教育・訓練(疑わしいメールを開かない習慣づけ)
  • 定期的な模擬フィッシング訓練で判断力向上

メールのスキャンやURLの無害化は、メールセキュリティシステムを導入して対応する策です。

Webサイト閲覧による感染防止策

「マルバタイジング(不正広告)」や改ざんされたWebサイトの閲覧による感染も増えています。業務中のWeb利用を完全に禁止するのは現実的ではないため、アクセス制限と社員教育を組み合わせた対策が重要です。

また、リモートデスクトップ(RDP)やVPNの脆弱性を悪用して侵入するランサムウェアも多く確認されているため、アカウントやアクセス権限の管理も慎重に行う必要があります。

具体的な対策は以下の通りです。

  • 業務用PCからアクセス可能なサイトを限定(ホワイトリスト方式)
  • 管理者によるWebフィルタリング設定
  • 退職者が出たら共有ファイルなどのIDやパスワードを変更する
  • 社員教育で「不審なポップアップを閉じる」「怪しいサイトは開かない」を徹底
  • 業務用PCでの私的Web閲覧を制限 など

添付ファイル経由の感染防止策

メールの添付ファイルはもちろん、ファイル共有サービスやUSBメモリ、SDカードなどを経由して感染するケースがあります。

たとえば、受信した添付ファイルをPCに保存し、USBにコピーして別端末で開くと、「トロイの木馬」や「Emotet」などのマルウェアに感染する恐れがあります。
特に「Emotet」は、感染後に他のマルウェアやランサムウェアを呼び込む可能性があるため、次に挙げる対策を徹底しましょう。

  • 添付ファイル送受信時に自動でウイルススキャン
  • 外部メディアの利用を制限、または管理者承認制
  • 不明な出所のファイルは開かない など

ランサムウェア感染後のリカバリー方法

日頃からセキュリティ対策を行い、十分注意していても、ランサムウェアに感染してしまうケースもあります。感染してしまった場合は、落ち着いて次のような対処を取り、速やかにリカバリーしましょう。

Step1.感染後すぐに行うこと

感染時はまず被害拡大の防止が優先です。感染端末をネットワークから隔離し、原因特定と再発防止策の検討を行います。

  • 感染PCはネットワークから即時切断
  • 上長やメンバーに報告
  • 初期化後に最新OS・セキュリティ更新を適用
  • PCを初期化、または全台入れ替える

また、EDRツールの活用で隔離・復旧も可能です。ランサムウェア感染への備えを徹底するなら、あらかじめツールを導入しておくと便利です。

EDR(Endpoint Detection and Response)ツールとは

PCやサーバーなどの端末を常時監視し、不審な動きを検知・隔離・復旧まで行うセキュリティ対策。ウイルス対策ソフトでは防げない未知の攻撃にも対応可能です。
感染拡大を最小限に抑えられます。ランサムウェア被害時の迅速な原因調査や再発防止にも有効です。

Step2.バックアップからの復元

PCを初期化したら、バックアップデータから速やかに復元しましょう。
日頃からランサムウェア対策として、自動バックアップを定期的に実施しておくことが重要です。
メールや業務データなど、重要な情報はすべて保存対象に含めておきましょう。

保存先の例:

  • クラウドストレージ(自動保存・共有に便利)
  • 外付けHDD/SSD(物理的に分離でき、感染被害を防止)
  • NAS(社内サーバー)(複数人での共有に最適)
  • オフライン保管用メディア(USBメモリやBlu-rayなど、ネットワークから切り離して安全に保存)

厳重にバックアップを取りたい場合は、クラウドと外部ストレージを組み合わせた二重管理をおすすめします。

Step3.段階的ネットワーク復旧と原因解析

復旧は感染リスクの低い端末から順に接続し、ログ解析で感染源を特定しましょう。
再発防止策(脆弱性修正、アクセス制御、社員教育)を立てるために必要です。

ランサムウェア対策にクラウドを利用するメリット

ランサムウェア対策にクラウドを活用することで、社内サーバーが停止してもデータを安全に保護・迅速に復元できます。また、地震や火災、停電などの災害時にもデータが守られるため、業務を継続できます。

こうしたクラウド利用による安全性の確保は、業務への影響を最小限に抑え、サイバー攻撃や自然災害に強い企業環境の構築にも今後ますます重要です。

サイバーウェイブジャパンの企業向けランサムウェア対策サービス

サイバーウェイブジャパンでは、ランサムウェア対策として、以下のサービスを提供しています。

  • CWJセキュアワン : クラウドバックアップとリカバリー設計をワンストップ
  • ダントツセキュリティ : エンドポイント・メール・Webを包括的に防御
  • MailArchive(メールアーカイブ) : 重要メールや添付ファイルを保管・共有
  • AS AV Filter -Mail File Link- : 添付ファイルの安全な送受信を実現
  • UltraBox : ファイル保管とアクセス制御を組み合わせた業務環境を確立
  • ULTRA STORAGE : 高品質なWindows環境をクラウドサービスとして提供

これらを活用することで、ランサムウェアの被害防止や災害にも強い環境を構築できます。
「自社のセキュリティに不安がある」「万が一に備えて復旧体制を整えたい」という方は、ぜひ株式会社サイバーウェイブジャパンまでご相談ください。専門コンサルタントによる無料ワークショップも実施しています。

 

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この記事のポイント

  • 1.ランサムウェアの感染経路は?

    ランサムウェアの感染経路は以下の通りです。

    • メールの添付ファイルや本文中の不正リンクから感染する
    • 改ざんされたWebサイトや不正広告(マルバタイジング)経由で感染する
    • USBメモリやファイル共有サービスを通じて感染する

    詳しくは「ランサムウェア感染経路と企業向け防止策」をご覧ください。

  • 2.メール経由でのランサムウェア感染を防ぐには?

    メールからのランサムウェア感染を防ぐ方法は以下の通りです。

    • メール内容の自動スキャンで不審ファイルを検出する
    • URLクリック時の安全確認を徹底する
    • 社員教育・訓練で疑わしいメールを開かない習慣づけ
    • 定期的な模擬フィッシング訓練で判断力を向上させる

    詳しくは「メールからの感染防止策」をご覧ください。

  • 3.ランサムウェアに感染した場合、どうやって復旧しますか?

    ランサムウェアに感染してしまった場合の、データの復旧方法は以下の通りです。

    • 感染端末をネットワークから隔離する
    • PCを初期化し、最新OS・セキュリティ更新を適用
    • バックアップからデータを復元する
    • EDRツールを使った隔離・復旧

    詳しくは「ランサムウェア感染後のリカバリー方法」をご覧ください。

  • 4.ランサムウェア対策にクラウドを利用するメリットは?

    ランサムウェア対策に、クラウドを利用するメリットは以下の通りです。

    • 社内サーバー停止時でもデータを安全に保護・迅速に復元できる
    • 地震・火災・停電などの災害時でも業務を継続できる
    • 業務への影響を最小限に抑え、サイバー攻撃や自然災害に強い環境を構築できる

    詳しくは「ランサムウェア対策にクラウドを利用するメリット」をご覧ください。

ランサムウェアによる感染対策や、データのバックアップのご相談は株式会社サイバーウェイブジャパンまで、お気軽にご相談ください。大阪府や愛知県、三重県にてデータセンターを運用しています。災害時の備えにもなるクラウドサービスは、全国のお客様にお選びいただいております。

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資料の内容

  • よくあるメール受信のトラブルとその影響
  • 迷惑メール対策を怠ると起こるリスク
  • 業務効率化につながる具体的な対策(ホワイトリスト、脱PPAPなど)
  • メールセキュリティ強化に役立つサービス紹介
この記事の編集者
CWJ編集部

インターネットデータセンターの運用から、クラウドサービスの提供まで行う株式会社サイバーウェイブジャパン(CWJ)のWeb担当者。
クラウドメールやデータ運用に関する弊社の知識を生かし、皆様のお役に立つ情報を発信しております。

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