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コンピュータウイルスの種類は?感染経路や対応策をわかりやすく紹介

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コンピュータウイルスの種類は?感染経路や対応策をわかりやすく紹介

現代社会では、インターネットの使用が一般的です。パソコンだけではなく、スマートフォン、タブレット機器などから誰でも簡単にインターネットへアクセスすることができます。 

人々が馴染み深いものになっているインターネットですが、必ず注意しなければいけない要素があります。それは「コンピュータウイルス」です。ウイルスは自身で気付かずに、水面下で感染している可能性もあります。 

本記事では、コンピュータウイルスの感染防止のために、ウイルスの定義、その種類、そして対応策までわかりやすく簡単に解説していきますので、ぜひ、最後までお読みください。 

コンピュータウイルスとは

まず、コンピュータウイルスが一体何を示すのでしょうか。 
経済産業省の「コンピュータウイルス対策基準」によると、コンピュータウイルスとは、「第三者のプログラムやデータベースに対して意図的に何らかの被害を及ぼすように作られたプログラムであり、 自己伝染機能・潜伏機能・発病機能のうち一つ以上有するもの」とされています。 

ウイルスが持つの3つの機能

ウイルスが持つ代表的な3つの機能、「自己伝染機能」「潜伏機能」「発病機能」について簡単に解説します。 

  • 「自己伝染機能」とは、ウイルスそのものが、他のプログラムへと自身のコピーを生成することによって、そのプログラムも感染させる機能のことを指します。 
  • 「潜伏機能」とは、特定の条件を満たしたときにウイルスとして発現する機能のことです。 
  • 「発病機能」とは、プログラムやデータを条件無しに破壊したり書き換えたりする機能ことを指します。 

ウイルスに組み込まれた機能によって、被害の規模、被害が出るタイミング、どのような被害がでるのかは異なります。 
万が一ウイルスに感染してしまった場合、落ち着いて対処できるように、あらかじめウイルスが持つ機能について知っておくことは大切です。 

ウイルスの種類

コンピュータウイルスの定義やウイルスが持つ機能について解説しましたが、こちらでは「どのようなウイルスがあるのか」ウイルスの種類について解説します。 

コンピュータウイルスの種類は一つだけではなく、4種類あると言われています。 

  • サイト閲覧やURLのクリックで感染する「ワーム型」 
  • マクロ機能を利用した「マクロ型」 
  • 添付ファイルが汚染されている「ファイル感染型」 
  • 便利なプログラムに擬態した「トロイの木馬型」 

順番に、これらコンピュータウイルスの種類を詳しく見ていきましょう。 

サイト閲覧やURLのクリックで感染する「ワーム型」

スマートフォンでインターネットを使用しているときに、「このURLは安全ではありません」と表示されているのを見かけたことがある人も多くいらっしゃるでしょう。 
サイトのURLが「https://」から始まっていないサイトで表示されるもので、情報漏えいのリスクやウイルス感染のリスクを含んだサイトに対して表示される警告です。 
これは、「ワーム型ウイルスへの感染防止のために警告である」といえます。 

ワーム型ウイルスは、次々とあらゆるデバイスへ感染していく様子を「ウイルスがワーム(ミミズ)のように這ってデバイスを移動していく」様子から、「ワーム型ウイルス」と名付けられました。 

【ワーム型ウイルスの代表的な被害】 

  • ユーザー情報の盗難 
  • コンピュータの動作を止める、または鈍くさせる 
  • コンピュータを誤作動させる

マクロ機能を利用した「マクロ型」

マクロという言葉は、ウイルス以外でも馴染み深い言葉として知っている方もいるはずです。マクロとは「Microsoft Office」(Word、Excel、PowerPoint、Access)において、様々な動作を同時に実行させる機能のことで、使い方を間違えなければ大変便利な機能として活用できます。 
マクロ型ウイルスとは、このマクロの機能を悪用したウイルスです。Officeで作成されたファイルを開く場合、誰が作成したのかわかっていて、安全であると考えられるファイルのみ開くようにしましょう。 

【マクロ型ウイルスの代表的な被害】 

  • 既存のファイルの改変・削除・増殖 
  • メールの大量生成 
  • アプリケーションの設定変更 

添付ファイルが汚染されている「ファイル感染型」

必ずしも安全なものであるとは限りません。ファイル感染型のウイルスは、添付ファイルやサイトからダウンロードしたファイルから感染します。このウイルスには、不正なコードを上書きする「上書き型」不正なコードを追加していく「追記型」の二種類が存在します。 

特に、プログラム実行ファイルの拡張子である「.exe」「.com」がついているファイルは、送信者の身元やダウンロードサイトの運営者がはっきりしない場合は実行しないように注意が必要です。 

【ファイル感染型ウイルスの代表的な被害】 

  • プログラムの変更 
  • ウイルスの増殖 
  • メールの大量生成 
  • アプリケーションの設定変更 

便利なプログラムに擬態した「トロイの木馬型」

トロイの木馬とは、ギリシア(ギリシャ)神話に登場する兵器で「敵国へ贈り物として贈られた、巨大な木馬の中に敵陣の人間が潜んでおり、戦争の罠として使用された装置」のことです。 

コンピュータウイルスにおける「トロイの木馬型」のウイルスは、アプリやスクリーンセーバーなど、人々が使用したいと思う便利なプログラムに擬態したウイルスで「まるでトロイの木馬のようだ」と、この名が付けられました。 

一見、便利で役立つプログラムに見えるため、ユーザーは、知らず知らずのうちに感染していることも多く、時が来ると悪意を持つプログラムが実行されてしまいます。 

【トロイの木馬型の代表的な被害】 

  • 内部情報の流出 
  • コンピュータの遠隔操作(乗っ取り)

トロイの木馬型に該当するマルウェア「Emotet」については、以下の記事で詳しく紹介しておりますのでご覧ください。

コンピュータウイルスの主な感染経路5つ

コンピュータウイルスは主に4種類のウイルスがあることを説明しましたが、ウイルスに対策するためには、感染経路を把握しておくことが大切です。 

主なコンピュータウイルスの感染経路として、次の5つが挙げられます。 

  • メールに添付されたファイル 
  • 信頼されていないサイトの閲覧 
  • ファイルの共有 
  • ファイルのダウンロード 
  • USBメモリ 

感染経路について順番に解説します。 

メールに添付されたファイル

企業間で取引を行うときは、主に電子メールが使用され、連絡のやりとりには添付ファイルも使われます。 
WordやExcelといった、見慣れたファイルにもウイルスが潜んでいる可能性はゼロではありません。 

ファイルの内容や拡張子を確認せずに実行し、その添付ファイルが「悪意あるプログラム」であれば簡単にウイルスに感染します。 

特に、プログラムを実行する拡張子「.exe」のファイルは要注意です。メールの添付ファイルを開く際は、信頼できる送信者から送られた添付ファイルであることを確認してから実行しましょう。

信頼されていないサイトの閲覧

近年のwebサイトでは、その画面上でプログラム処理を行うことができるようになっているため、サイトにアクセスしただけでウイルスに感染してしまう可能性があります。 
「コンピュータの脆弱性」につけこんで攻撃するウイルスが存在することを、日ごろから把握しておかなければいけません。 

一般的には、怪しい信頼されていないサイトをクリックしなければ問題ないと考えられてきました。しかし、正規サイトが外部からの侵入によって、サイトのプログラムを改ざんされるケースもないとはいえません。 
よって、外見は問題なさそうなサイトでも感染する可能性があることを留意しておきましょう。 

ファイルの共有

ファイル共有ソフトというものはご存知でしょうか。ここでは、インターネット上で他人とファイルを共有し合うソフトウェアのことを指します。各々のファイルを簡単に交換しあえるため、非常に便利なソフトです。 

ただし、注意しなければいけない要素があります。一つのファイルを複数人で共有しているため、対象のファイルがウイルスに感染してたり、悪意があるプログラムが含まれていたりする場合、ファイル使用者全員がウイルスに感染してしまう恐れがあります。 
ファイル共有の権限を設定し、ファイルが改ざんされないように注意しましょう。 

ファイルのダウンロード

ダウンロードしたファイルにウイルスが含まれていれば、ファイルを展開したパソコンはウイルスに感染してしまいます。 
ファイルをダウンロードする際は、正規のサイトであるのか、信頼できるサイトであるのか必ず確認しましょう。 

近年、web上から便利なアプリケーションやソフトをダウンロードすることが簡単にできるようになりました。 
ウイルス感染対策では、当たり前に行っている日常の動作にも気をつけなければいけません。 

USBメモリ

USBメモリは「外部記憶媒体」として知られています。この外部記憶媒体をコンピュータに差し込んだだけで、ウイルスに感染する可能性もあるのです。そしてこれを利用して作られたものは、USB媒介ウイルスと言われています。 

一度でもコンピュータにUSB媒介ウイルスが感染すると、別のUSBメモリにも感染し、次々と被害を拡大していきます。 
情報の持ち歩きにUSBメモリを使わないことで予防できます。

コンピュータウイルスの対応策

コンピュータウイルスの感染経路があるということは、その経路の過程で対策を施しておけばコンピュータがウイルスに侵されることはないです。具体的な対応策として次の4つをご紹介します。 

  • 怪しいURLをクリックしない 
  • ウイルス対策ソフトをインストールする 
  • パソコンは常にアップデートする 
  • 添付ファイルのウイルスチェックを行えるサービスを利用 

これらを以下で詳しく見ていきましょう。 

怪しいURLをクリックしない

web上のURLから簡単にウイルスに感染してしまう可能性があることはお話ししてきました。普段、無意識下のうちにクリックしがちなURLですが、毎回、クリックする前に怪しいリンクではないか確認するようにしましょう。 

URLを読むことが、怪しいURLをクリックしないためのポイントです。 

明らかに怪しいサイトであれば、URLのドメイン構成が不自然なケースもあります。 
また、正規のサイトに見せかけたURLの場合、一文字抜けているURLや気付かれないように別の文字で置き換えられた別のURLになっている可能性があるため、注意してURLを読むようにしてください。 

また、知らないメールアドレスから来たメールに掲載されているURLは触らないようにしましょう。 

ウイルス対策ソフトをインストールする

ウイルスは日々進化しており、新しい形のウイルスも出てくるため、自分がいくら気を付けても完全にウイルスを防ぐことはなかなか難しいといえます。 
念のため、ウイルス対策ソフトをインストールすると良いでしょう。ウイルス対策ソフトとは別名「セキュリティソフト」とも言われています。具体的にできる内容としては、 

  • 怪しいメールを検知してくれる 
  • 安全性の低いサイトをブロックしてくれる 
  • 個人情報の漏洩を徹底してくれる 
  • ウイルスを検知する機能が備わっている 

など様々なものがあります。 
セキュリティソフト毎にできる内容異なりますので、網羅性が高いソフトを選択しましょう。 

パソコンは常にアップデートする

コンピュータウイルスは、コンピュータの脆弱性を狙って攻撃してくるケースが多いです。使用しているOSやソフトウェアのバージョンが過去のものであれば、その分脆弱性は大きくなってしまいます。 

よって、最新バージョンが公開された場合、できるだけ早くアップデートを行うようにしてください。また、最新バージョンでないと、セキュリティソフトと互換せずにうまく対策されない可能性もあるため注意が必要です。

添付ファイルのウイルスチェックを行えるサービスを利用

電子メールは、テキストだけではなく、添付ファイルを付けることができます。電子メールを開く際には、メール本文にも気をつけなくてはなりませんが、添付ファイルが安全性についてもチェックしなければいけません。 

現在では、添付ファイルのウイルスチェックを行えるサービスが存在しています。電子メールの区別に自信がない場合、業務を効率化したい場合は、このサービスを利用すれば、添付ファイルによるウイルス感染を効率よく防ぐことも可能です。 

ウイルス対策に便利なサービス「Mail File Link」

電子メールや添付ファイルに対するウイルス対策を施したいと考えている方は、サイバーウェイブジャパンの「Mail File Link(メールファイルリンク)」のご利用がおすすめです。 

「Mail File Link(ゲートウェイ型添付ファイルリンクサービス)」のご紹介

Mail File Link」は、サイバーウェイブジャパン管理のASFiterサーバーにて、添付ファイルのウイルスチェックを行い、不正なファイルの送受信を防ぎます。 

迷惑メールや添付ファイルのウイルスチェックでお悩みの方は「Mail File Link」の導入をご一考ください。当サービスは、最低30アカウントから申し込みが可能で、事業規模に合わせてご利用いただけます。 

お問い合わせはこちらお問い合わせはこちら

進化するコンピュータウイルスに柔軟に対応する

本記事では、コンピュータウイルスの定義および種類、そして感染経路やその対策法について詳しく解説していきました。 
コンピュータウイルスは、日々進化を遂げているため、ウイルスに柔軟に対応するためには、セキュリティソフトやセキュリティサービスの力を借りることも一つの手段です。 

ウイルス感染は、企業の信頼に関わるため、ウイルス対策ソフトなどを導入して未然に防がなければいけません。近年ではEmotetと呼ばれる攻撃メールが再発し、感染した企業が被害に遭っています。 

コンピュータウイルスの被害に遭えば、業務に支障をきたし、会社の信頼を落とすことにもなりかねません。 

メール経由のコンピュータウイルスによる被害を受けないために「Mail File Link」のようなサービスを活用して、対策を徹底しましょう。 

この記事のポイント

  • 1:そもそもコンピュータウイルスって何?

    コンピュータウイルスとは、第三者のプログラムやデータベースに対して意図的に何らかの被害を及ぼすように作られたプログラムであり、 自己伝染機能・潜伏機能・発病機能のうち一つ以上有するものです。

    詳しくは「コンピュータウイルスとは」をご覧ください。

  • 2:コンピュータウイルスにはどんな種類があるの?

    コンピュータウイルスの種類は、具体的に次の4つが挙げられます。

    • サイト閲覧やURLのクリックで感染する「ワーム型」
    • マクロ機能を利用した「マクロ型」
    • 添付ファイルが汚染されている「ファイル感染型」
    • 便利なプログラムに擬態した「トロイの木馬型」

    詳しくは「ウイルスの種類」をご覧ください。

  • 3:コンピュータウイルスの感染経路は?

    コンピュータウイルスの主な感染経路は、次の5つです。

    • メールに添付されたファイル
    • 信頼されていないサイトの閲覧
    • ファイルの共有
    • ファイルのダウンロード
    • USBメモリ

    詳しくは「コンピュータウイルスの主な感染経路5つ」をご覧ください。

  • 4:コンピュータウイルスの具体的な対応策は?

    コンピュータウイルスの対応策は、以下の4つです。

    • 怪しいURLをクリックしない
    • ウイルス対策ソフトをインストールする
    • パソコンは常にアップデートする
    • 便添付ファイルのウイルスチェックを行えるサービスを利用

    詳しくは「コンピュータウイルスの対応策」をご覧ください。

    また、電子メールや添付ファイルに対するウイルス対策ソフトをお探しの方は、サイバーウェイブジャパンが提供する「Mail File Link」のご利用をおすすめします。

この記事の編集者
CWJ編集部

インターネットデータセンターの運用から、クラウドサービスの提供まで行う株式会社サイバーウェイブジャパン(CWJ)のWeb担当者。
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